今日は原子の構造を解説しよう。
学校で習う化学では、「原子の構造と電子配置」に分類される。
原子の構造:陽子、中性子、電子
原子は、陽子、中性子、電子から構成されている(下図)。
そして、原子は、原子核の周りに電子が飛び交っているような構造をもっている。陽子、中性子はまとめて原子核と呼ばれる(下図)。
構造モデルを書くとこんな感じ。↓
原子の構造は、なんとなくイメージできただろうか?
陽子、中性子、電子の性質
陽子はプラスの電荷を持っているのに対して、電子はマイナスの電荷を持っている。
中性子は電荷を持っていない。
原子の構成要素 | 陽子 | 中性子 | 電子 |
電荷 | プラス | なし | マイナス |
質量比 | 約1,800 | 約1,800 | 1 |
(ちなみに、電子1個の質量を1とすると、陽子1個、もしくは中性子1個の質量は1800になる。
この話については、別の記事で。)
代表的な原子の構造
次は、代表的な原子の構造を、見ていこう。
ではまず陽子が1個の原子から。
陽子が1個である原子は、水素原子という。
水兵リーベ僕の舟…というふうに、たくさんの元素があって、それぞれに原子番号がふられている。
原子番号の順番は、実は陽子の数で決まっているのだ。
陽子1個の原子は水素原子、陽子2個の原子はヘリウム原子、陽子3個の原子はリチウム原子…という具合ね。
水素原子の構造
話をもどして水素原子の構造。
水素原子の原子核には、陽子が1個入っていて、中性子は入っていない(中性子の数は、中学化学・高校化学の場合、ここでは覚えなくていい)。
だから水素原子の原子核には、陽子1個のみが存在する。
次に電子。
原子では、陽子のプラス電荷を打ち消すために、電子は陽子と同じ数だけ存在する。
だから、水素原子の電子は1個だ。
ヘリウム原子の構造
ヘリウム原子の原子核には、陽子が2個入っていて、中性子も2個入っている。
原子では、陽子のプラス電荷を打ち消すために、電子は陽子と同じ数だけ存在する。
だから、ヘリウム原子の電子は2個だ。
リチウム、ベリリウム、ホウ素、炭素、窒素、酸素、フッ素、ネオン原子の構造
なお、リチウム以降は電子がさらに外側の“殻”に収容される。
つまり、水素、ヘリウムのとき、電子はK殻とよばれる殻に収容されていたのに対して、リチウム~ネオン原子では、電子はL殻とよばれる殻に収容される(下図参照)。
以上、原子の構造を解説してきた。
次は、価電子とは?価電子数の数の数え方の話。
もしくは、陽子の数と電子の数が異なるもの=イオンの話(工事中)。
もしくは、「原子の構造」の確認問題(工事中)をどうぞ。